Unreal Engine5でKinectV2を使えるようにする(1)

芸術学部フェスタ2025の出展に向けて、必要な環境を整えました。
Windows11には慣れていないため、サポート終了が近いですが、今回はWindows10で制作を進めています。

Kinect v2
マイクロソフトから発売されていたセンサーで、Xboxで使用されていました。
RGBカメラや深度センサー等を内蔵しており、実物体や人体の画像や深度データ、ジェスチャーなどを取得できます(なお、v2からはジェスチャー機能がなくなりました)。
Kinect v1は旧型で、Kinect v2は2014年に発売された新型です。
基本的にスペックはv2の方が優れています。
v1の利点は1台のPCで複数台のKinectを接続できる点です。
複数のKinectを使ったアプリケーション開発には、あえてv1を選択する価値があるかもしれません。
複数のPCにそれぞれKinectを接続してデータを収集・合成することも可能ですが、PC台数分のコストがかかります。

また、もう一つの大きな違いは、Kinect v1の時代には、Xbox用とWindows開発用のKinectが別々に販売されていたことです。開発目的で使用する場合は、開発用のKinect v1だけを購入すれば良かったのです。
Kinect v2も発売当初はXbox用とWindows開発用が分かれていましたが、マイクロソフトはKinect for Windows v2の販売を終了し、Xbox One版に一本化しました。そのため、現在はXbox版を使用することになります。
「Xbox用のKinectをWindowsでどう使うの?」という疑問については、変換用アダプタが販売されています。Xbox用v2で開発したい場合は、アダプタもセットで購入する必要がある点に注意しましょう。

今回購入したもの
① Xbox One Kinect センサー
② マイクロソフト Xbox One Kinect センサー用 Windows PCアダプタ
前述のようにアダプタも必要なので、両方購入しています。

ハードウェア要件
特に注意が必要なのは、USB3.0が必須である点です。

SDKのインストーラをインストール
マイクロソフトのKinect SDKのページにアクセスし、「Kinect for Windows SDK 2.0」のインストーラを入手しましょう。
以下のサイトから入手可能です。
https://www.microsoft.com/en-us/download/details.aspx?id=44561

SDKのダウンロード
SDKのダウンロード

これは、Kinectを用いたアプリケーション開発用のSDKですが、この中に「Kinect v2 Configuration Verifier」という確認用ツールが含まれています。

ダウンロードしたインストーラを起動して、Kinect for Windows SDK 2.0をインストールしましょう。規約に同意し、Installボタンを押します。

SDKのインストール
SDKのインストール

これで、現在の状況が表示されます。

現在Kinect v2を接続していないため、Kinect ConnectedとVerify Kinect Depth and Color Streamについてはエラーが表示されますが、これは正常です。

1.45

Kinectのチェック
Kinectのチェック

他の項目は概ね緑のチェックマークがついているので問題ありませんが、USB Controllerに問題がありそうです。

「USB3.0ポート自体は検出されているが、バンド幅が不明なため、正常に動作しない可能性がある」というメッセージが表示されています。
実際にKinect v2を接続して動作確認をしてみると、私の環境ではこの状態でも正常に動作しました。

これでSDKのインストールと、自身のPCがKinect v2のハードウェア要件を満たしているかの確認ができました。